ガイドオープニング

トラップ頼みにならず、レパートリーに加える方法

トラップは役立ちますが、重視しすぎがちです。1つの原則で適切な比重に保てます。

よくある失敗

トラップを覚えた人がいるとします。最後はクイーンのサクリファイスで決まる勝ち筋を、8手先まで準備します。そして、その日の晩に実戦で試します。

しかし、相手は罠に乗りません。トラップだけを理由に選んだオープニングから、勉強したことのないポジションに入り、本来なら落とさずに済んだ対局を落とします。

よく起きる失敗ですが、完全に防げます。

確率で考える

1つの局面、2つの準備 餌を取る 罠を避ける 1/5 4/5 多くの人が先に準備 本当に必要なライン
魅力的な分岐ほど出現率は低いものです。そこから先に準備すると、トラップはあっても、その土台となるオープニングがない状態になります。

トラップは、相手が特定の指し手を選んだときだけ成立します。どれほど誘われやすい手でも、選ばれるのは一部です。実戦の大半では別の手が指されます。

だから必ず先に準備すべきなのは、何も派手なことが起きない分岐です。普段の対局で最も多く入るのはこちらです。

ルール

トラップより先に、相手が罠を避けたラインを準備してください。

原則はこれだけです。相手が堅実に指したときの対応を考える気がないなら、そのライン自体を選ぶべきではありません。実戦で最も多く迎えるのは、そのポジションだからです。

簡単な確認方法があります。相手が罠を避けた後のプランを一文で説明してください。説明できないなら、トラップだけに頼っていて、土台となるオープニングがありません。

加える価値のあるトラップ

トラップがなくてもオープニングとして成立します。 Fried Liverは学ぶ価値があります。誰も罠にかからなくても、Italian Gameはれっきとしたオープニングだからです。Blackburne Shillingは違います。トラップを外れると、その指し手自体が単純に悪手です。

学ぶ価値あり Fried Liver、4. Ng5後 学ぶ価値なし Blackburne Shilling, 3... Nd4
この記事の要点となる違いです。左はトラップを避けられても、白には通常のItalian Gameが残ります。右は避けられると、黒は何の見返りもなく同じナイトを2回動かしただけです。

餌となる指し手が自然です。 分別あるプレイヤーが指したくなる手で負ける場合にだけ、トラップは成立します。誰も犯さないような大悪手を相手に期待するなら、実戦では決まりません。

ミスをとがめる手順が短いです。 持ち時間が少なくても頭の中で追える反駁なら、実戦的な準備です。正確な手が15手続くなら負担になります。12手目を忘れるからです。

レパートリーに占める割合

ごくわずかで十分です。上達するほど、その割合はさらに小さくなるはずです。

トラップは上達とともに効きにくくなります。その理由は チェスのトラップは一度しか通用しないで説明しています。ほかのラインと同じだけ毎週の復習時間が必要なのに、レーティングが上がるほど価値は下がります。主菜ではなく、添え物にするべきです。

目安は、1つのオープニングにつきトラップのラインを1本までです。しかも、そのオープニング自体がトラップなしでも成立する場合に限ります。

本当に役立つ場面

確率が完全に味方する場合が1つあります。トラップが、相手が最もよく指す手に対して成立するときです。

その場合、それはもはやトラップではありません。最も多い継続手への準備が、たまたま駒得につながるだけです。これほど有用なオープニング知識はありません。トラップ動画ではなく、出現率の列を見ることで見つかります。見分け方は 最もよく指される手が最善とは限らないで説明しています。

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